謂れとかたち
本龍寺の鏝絵の木鼻(龍鼻)


本龍寺
本龍寺は、真宗大谷派の寺院で山号は臨川山
開山開基は龍賢(元和8年没)によって元和2年(1616年)に創建された
本尊は阿弥陀如来立像(恵心作)である

 境内に豊原国周の墓があるが、弾左衛門の墓があることも知られている
【最後尾の注参照】


本龍寺正門


本龍寺本殿の向拝

木鼻(龍鼻)
木鼻(きばな)は、頭貫(かしらぬき)の先端が柱より出ている部分のことをさしており
神社や寺院では、本殿や堂の入り口の柱にとりつける
室町時代になると、複雑な装飾を施すようになりました
木鼻には、獅子鼻・貘鼻・龍鼻・雲形花や葉をかたどった植物鼻などがある


双龍の鏝絵
 木鼻の龍鼻は鏝絵(こてえ)で作られている
鏝絵とは、左官職人が漆喰(しっくい)を鏝(こて)を使い描く漆喰装飾の技法
江戸期に立体感を持つ芸術に昇華させた
本龍寺の鏝絵は、左官職人の名匠といわれた田村恵稔(けいねん 本名:守雄 1892-1962)氏の作品
本殿内にも欄間に天女や鳳凰などの見事な作品が飾られている

 
木鼻の双龍


青龍 左


青龍 左の頭部


青龍 左


青龍 右


青龍 右の頭部と竜玉


青龍 右


iPhoneによるパノラマ写真 かなりデフォルメされている

豊原国周 :幕末から明治にかけての浮世絵師
弾左衛門 :江戸時代の被差別民であった穢多・非人身分の頭領。 穢多頭(えたがしら)

本龍寺
住所:東京都台東区今戸1-6-18
撮影:2021年7月
210717

鏝絵の白竜(金沢・町屋塾)
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