謂れかたち

チヴァーテ(伊)のサン・ピエトロ・アル・モンテ聖堂の壁画(ヨハネの黙示録)
コモから車で約30分、湖畔の街チヴァーテ
その背面の山中(標高600m)に位置に、サン・ピエトロ・アル・モンテ教会が俗世を離れて佇んでいます
この教会は現在一般公開はされておらず、事前に許可を得た者のみが特別見学可能

11世紀末にベネディクト会修道士によって建築された堂内には
ビザンティン美術の影響を受けたロマネスク様式の壁画やストゥッコ(漆喰細工)が残り
その完成度の高さは他の追随を許しません
黙示録のワンシーンや伝説の獣達が、淡い光の中に浮かび上がる様子を見ていると
思わずその物語に引き込まれ、時が経つのを忘れてしまいます

  
サン・ピエトロ・アル・モンテ聖堂の外観
【写真:ユーラシア旅行社の案内・オペラハウスと聖堂めぐりの方


12世紀初頭に描かれたサン・ピエトロ・アル・モンテ教会の素晴らしいフレスコ画
800年前のものとは思えない色の鮮やかさ、そして大胆な構図
仰ぎ見た瞬間は誰しも息を呑み、心を揺さ振られて、圧倒されるほどの迫力があります
こんな片田舎の山奥にひっそりと秘宝が眠っているあたりはさすが芸術の国イタリア
奥深さを改めて実感するでしょう

【説明はユーラシア旅行社の案内より要約】


チヴァーテ(伊)のサン・ピエトロ・アル・モンテ聖堂の内部
【写真:ユーラシア旅行社の案内より】

ヨハネの黙示録の場面のフレスコ画
母親(左端)が赤子を神に委ねようとする
七つの頭を持つ竜がそれを襲う
そこに天使ミカエルほか天使の軍団が現れて竜を退治する
赤子は無事にキリストのもとへ
イタリア・ロマネスク壁画の最高傑作のひとつ
失われたキリストの顔は、羊や周囲の植物文と同様、漆喰彫刻だった

【芸術新潮 2010年10月号より】


フラスコ画
【写真:ユーラシア旅行社の案内より】


フラスコ画 部分


《ヨハネの黙示録》を読む
《ヨハネの黙示録》は新約聖書の最後に掲載されているので、それを読むのがいい

こんな読み方もあるので紹介する
ベアトゥスの黙示録注解:ニシノカズナリ

まんが黙示録入門
原案シナリオは、牧師内藤正俊(ナービー・ナイト)が30年に及ぶ聖書や黙示録研究の結実であり、
それをもとに七年をかけ中鉢町子(マリヤ町子)が描き完成しB5判のコミックとして既に出版したもの
日本文は、1955年版日本聖書協会発行の「口語訳聖書」による



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