謂れとかたち
太陽の女と七つの頭の竜

サン=サヴァン・シュル・ガルタンプ修道院付属教会
フランスのヴィエンヌ県(フランス西部)の小さな町サン=サヴァン
ガルタンプ川沿いに位置する

9世紀に建造されたとされるベネディクト修道院
11世紀にロマネスク様式の付属教会が再建された
19世紀に修復され、高さ約80mのゴシック様式の尖塔も追加された


サン=サヴァン・シュル・ガルタンプ修道院付属教会 左奥が修道院
【出典:https://worldheritage-mania.com/heritage-abbey-church-saint-savin-sur-gartempe/】

太陽の衣を着た女を狙う七つの頭の竜
この絵は前室(ポルチ/ナルテクス)の天井にある
フレスコ画とテンペラ画の中間的な技法で描かれている

『ヨハネの黙示録』第12章に基づき描かれた
中央で月の上に立ち
太陽をまとい、足の下に三日月を置いた、赤子(キリスト)を抱いている女(聖母マリアの予兆ともされる存在))
七つの頭を持つ大いなる赤い竜(サタン)が襲おうとしているのが
複数の頭を持つ「赤い竜(サタン)」
女の頭上では、神の使い(天使)が赤子をサタンの手から守るために
天(左上の神の都・神の玉座)へと連れ去ろうとしている
左端で椅子に座って見つめ、驚いて手を挙げている人物が
この黙示録を記録した聖ヨハネ

すぐ隣には、大天使ミカエルとその天使たちが、この七つの頭の竜に戦いを挑み
天から地上へと投げ落とす(退治する)場面もセットで配置されている
【この絵は損傷が激しいので、紹介しなかった】


太陽の衣を着た女 全体
【出典:体系世界の美術11  ロマネスク 図版68


太陽の衣を着た女と七頭のドラゴン
【出典:体系世界の美術11  ロマネスク 図版68の部分】

《ヨハネの黙示録》を読む
新約聖書の最後に掲載されている『ヨハネの黙示録』を要約する
太陽の女と七つの頭の竜<12章1-6節>
 女は太陽を身につけ、月の上に載り、12の星の冠を戴いていた。彼女は生みの苦しみでのたうち、大変な苦痛で叫んでいた。
 7つの頭と10の角を持ち、頭には7つの冠を載せている大きな赤いドラゴンが女の前に歩み寄る。このドラゴンは、女性が産んだ子供を食べてしまおうと待ち構えていた。
 生れた子供は男子で、将来人々を治める運命を持っており、この子供は天の神の御座に引き上げられる。女は神によって用意された荒野に逃げて、神の庇護を受けた。

 ドラゴンは神の敵対者であり、ドラゴンの赤い色は反乱や炎や血のしるしである。七頭はこのドラゴンがカオスを起こすドラゴンであることを示しており、十角はそれが巨大な力を持っていることのあかしである。


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