謂れかたち
廣尾稲荷神社 拝殿天井 墨絵図

廣尾稲荷神社
廣尾稲荷神社は、東京都港区南麻布にある稲荷神社
祭神は倉稲魂神
御神体は木造翁の立像で、商売繁昌、五穀豊穣、火防守護の神として信仰を聚めている


廣尾稲荷神社


社殿
木造神明造
1845年(弘化2年)、拝殿が「青山火事」により焼失したが、その後、再建され今日に至っている
関東大震災後の1925年(大正14年)、本殿と幣殿が建造された
境内に建てられていた石鳥居の「再建 弘化四歳丁未九月吉祥日」の銘文より
本殿及び拝殿の造建年代及び天井画の制作時期のおおよそを推定することがでる


廣尾稲荷神社 拝殿正面


拝殿天井 墨龍図 高橋由一(ゆいち)筆

拝殿天井のほぼ全体にわたる大きな画面
水墨の線と濃淡のぼかしを巧みに活かし
頭から尾の先までを円状にくねらせながらその姿を現わす一頭の龍が、生き生きと描かれている

まだ20歳前後の青年だった由一が描いたもの
その後は洋画家となっているため、この墨龍画が日本画最後の大作とも云われている

図中には、「藍川藤原孝経拝画」の署名と「藍川」の印章(朱印方印)が見られる
「藍川」とは、近代日本洋画最初の画家として歴史的な評価をうける高橋由一(1828〜94)が
狩野派の様式を学び、その画法によって水墨画を描いていた時期に使用していた号
由一が「藍川」の落款を残す現存作品は極めて稀であり、この点でも本図は貴重といえる
港区指定有形文化財
【港区教育委員会掲示より】


拝殿天井


拝殿天井



墨龍図 全図 サイズ:350cm×440cm


龍の頭部

住所:東京都港区南麻布4丁目5
181130

拝殿の向拝柱の木鼻
絵馬

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