謂れとかたち
池上本門寺 五重塔の十二支の辰

発願は徳川2代将軍となる秀忠公の病気平癒祈願
慶長13年(1608)の建立
江戸建築が確立する前の桃山期の特徴を備えている
木造心柱と彫刻部は檜材、四天柱・側柱などの主要部は欅材
初層と二層は本瓦葺、三・四・五層は銅板瓦葺(当初は本瓦葺)
総高約31メートル(基壇の計測位置による)、塔高29・37メートル
方三間五層塔、和様と唐様の折衷様式
旧国宝指定、重要文化財
平成9~13年全面修復がなされた
特徴
初層のみを和様(二重平行垂木・十二支彫刻付蟇股など)
二層以上を唐様(扇垂木・高欄付廻縁など)
上層への逓減率が少ない、相輪長が短い、心柱が初層天井の梁上に立つ
【本門寺のホームページより要約】


本門寺 境内配置図(たて看板より)


五重塔  南面より

十二支の彫刻
1階の軒裏に十二支の彫刻がある
装飾方法は古風を留めた「蟇股から彫刻がはみ出ない」姿
動きも小さく静かな印象
十二支の彫刻は塔を上から見たときに右回りに、各面から見ると右から左に配されている
北面の中央に「子」があり、北・東・南・西と周り、北の「」に至る

亥(猪)
10月
子(鼠)
11月
丑(牛)
12月
西 戌(犬)
9月
十二支は北の子
より始まる

1月は寅より
始まる
寅(虎)
1月
酉(鳥)
8月
卯(兎)
2月
申(猿)
7月
辰(竜)
3月
未(羊)
6月
午(馬)
5月
巳(蛇)
4月
十二支の絵の配置


一層の屋根の軒下 東と北面


一層の屋根の軒下 東面:辰・卯・寅の絵が配されている


十二支の辰(東面)


十二支の中の辰(東面)の拡大 「青海波(せいがいは)」が描かれている

十二支


北面  丑 子 亥


東面  辰 卯 寅


南面  未 午 巳


西面  戌 酉 申

【撮影:070702/160909】
070703/070828/220208/221203
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